膀胱炎になりますか?
背中を炙(あぶ)ると・・・
今年も新茶シーズンがやってきました。
お茶所の静岡・藤枝で生まれ育ったわたしは、お茶が大好き。
八十八夜が近付くと、去年の葉っぱまでおいしくなってくるから不思議です。
朝一番に茶葉の入った急須にお湯を注いでいるときの香り、湯飲みをのぞけば青々した若葉色。
ここにおいしい和菓子が加われば、朝からもう~最高な気分です 。
こんなおいしい葉っぱを摘んでくれる茶農家さんに感謝 。
そんな朝から晩まで寝る間もないほど忙しく働かれる茶農家さんに、
この季節、膀胱炎が多発します。
もちろん過労も原因のひとつですが、そこには大きな秘密が隠されているように思えます。
「背中をあぶると、膀胱炎になるよ。」
とは、この地方の長老組なら誰もが知っていること。
暦が夏をむかえ、射るような光を放つ太陽に背中を向けて作業する際の注意の言葉です。 この辺りでは茶摘みや田植えですね。
5月とはいえ紫外線量はすでに年間のピークに達しようとしているこの頃、小一時間も晴天の太陽に背中を向けていると、
そうとう背中が熱くあぶられるそうです 。
(日陰っ子のわたしはもちろん経験ありません )
背中はあぶられるのに、足元は湿気てちょっと冷たいなんて、
頭寒足熱(頭は涼やかに、足腰は温かく)の反対ですから、カラダの調子が狂って当然といえば当然です。
が、ここにわたしの中医学理論が彷彿としてきます。
背中には膀胱の経絡【足太陽膀胱経】が二本走行しています。
ツボ【経穴】の数にして、35穴×2行でざっと70穴。
炎天下での作業は、太陽の光でそれらのツボの全部にお灸をすえるようなものなんですね。 これは相当な刺激となって体に届いても不思議はありません。
しかも足元のジメジメした湿気はただでさえ足腰&腎・膀胱にダメージを生じますから、体はもうびっくり仰天です。
疲れて抵抗力がなくなった人は、
・・・ついに膀胱炎、発症
病院に行けば抗生物質を処方してもらえますが、近頃は無菌性の膀胱炎もにわかに注目され始めました。 漢方薬はそんな膀胱炎の対処も得意です。
中医学では、
体質によっても、症状の現れ方によっても、選ぶ漢方薬が違ってきます。
あなたのカラダに合った、
あなたを治すための漢方薬を見つけてみましょう 。
膀胱炎を繰り返す人は、膀胱炎になりにくい体に整えることも大切です。
あなたの元気は、あなた以外の誰かにとっても大切だから 。
ほんのちょっと前の昔、
照りつける日差しからそんな背中を守るために農家さんは頭にタガサ(田笠)、背中にはゴザ(茣蓙)を背負って作業に精を出したそうです。
移り行く自然の中に培われた生活の知恵。
それは漢方も同じです。
タガサとゴザ、すーすー風通しがよくて帽子なんかよりよっぽど使い勝手がよいそうですよ 。
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