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2011年7月17日 (日)

夏が来れば~♪思い出す?

東北地方、回顧録

 

「☆子の気ままな東北ひとり旅。 行ってきます~。」

そんな書き置きを一枚、T子さんの机の上に残して脳天気に旅立った日から、いつの間にか20年以上が経ちました。

当時は女子の一人旅はまだまだ少数派で、

良識ある大人にはおよそ賛同してもらえそうにない冒険旅行でした。

我が家のT子さんももちろん大反対!

・・・するとわかっていたからこその“置き手紙大作戦”

そうして、わたしはリュックをひとつ背負って、大学生活四年目の夏を満喫すべく14日間の東北地方一周の旅へと出発したのでした。

時は移ろい、その後四半世紀近く生きてみて、

当時、T子さんにどれだけ心配をさせてしまったのか、わたしもようやく思いを巡らせるようになりました。

 

 

東北地方 ボランティア

この度は、鍼灸学校時代の友人Y氏からお誘いを受けて、宮城県・石巻市牡鹿半島、東浜地区でのボランティア活動に参加してまいりました。

活動から戻って2週間が経ってしまいましたが・・・

回想がてら、ご報告をいたします。

赤堀薬局HPをご覧になったお客様から、

「東北地方、どうでしたか?」 と問われて気付くのは、

わたしの脳裏に、二十数年前のひとり旅の光景と今回の光景が交互に映し出されているということ。

 

 

青春18切符とユースホステルを利用しながらの気ままな14日間は、

目に映るものすべてが新鮮で、出会う人は温かく、思春期の多感なわたしの心を大いに感動させてくれるものでした。

テーマは、東北の温泉と三大夏祭りと霊山をめぐる旅。

欲張りな目標ですが、歩くことに自信があったわたしはとことんやる気満々。

今でこそ、パワースポットとかスピリチュアルなんてお洒落な言葉に彩られますが、登ろうとした山は“霊山”ですから (今も霊山はお洒落とはちがうのかしら?)、

お宿のご主人にもいらぬご心配をおかけしたことと思います。

栃木県の出羽三山羽黒山を皮切りに

福島県会津若松の磐梯山や五色沼、浄土平 ~ 山形県立石寺 ~ 岩手県平泉中尊寺 ~ 秋田県田沢湖 ~ 岩手県八幡平 ~ 青森県十和田湖・奥入瀬渓流と抜けながら小さな温泉を堪能し、メインイベントの青森のねぶた祭りと弘前のねぷた祭りを巡り、

いよいよ本命の恐山を前にして、初めて両親に電話連絡をしてみると、

「それだけは絶対にやめなさい!!」 と絶叫するT子さん。 その懇願に負けて、恐山入山を断念。 代わりに岩木山へ。

気を取り直して、

八戸線や三陸鉄道リアス線に揺られて三陸の海岸線の潮風に吹かれ、どこかの港からフェリーに乗ってカモメとたわむれながら松島へ・・・

 

 

そう、あの頃、

あの美しい海岸線がこんなことになろうとは、誰に想像できたでしょう。

7月2日、3日と石巻市東浜地区で現状に触れ、その惨状と現地の方々の苦労を垣間見させていただきました。

わたしが参加した活動は静岡市の有志の方々によるもので、今回が第五回目の支援活動とのこと。

この方々はなんと、震災8日目には現地入りして支援物資を届け、その後状況を見て炊き出し活動もしていたそうなんです。 一市民でありながらこれほど迅速に支援を実現する行動力には驚くばかりです。 

皆さん、それぞれ仕事を持っているのに!すごいです!!

そのすごさに、なんだか感動 ☆

今回わたしは「今後の支援のあり方を探る」との意図の下、被災した方々の癒しのために召集されたマッサージ要員として参加した次第です。

(わたしは鍼灸師、按摩・マッサージ・指圧師でもあります。)

石巻市街地では瓦礫の撤去も進み、町並みは着実に復興へと向かっていましたが、

海岸沿いの東浜地区では、倒壊した家屋が未だ放置されたまま。

マッサージ中に知り合ったAさん(女性)が言いました。

「あの日から眠れない。 病院に行こうにも瓦礫の中を通っていくと疲れきってしまって口も利きたくなくなる。 一人でいると涙がぽろぽろ出てくる。」

彼女は医師から睡眠薬(マイスリー錠)を処方されていました。

「気ばかり焦って、将来がたまらなく不安。」 とも言っていました。

眠れない

ドキドキ動悸がしてときに物忘れをする、夢が多い、目が覚めやすい、食欲がない、お腹がはって便がべとべとする、だるい、疲れやすい、生理の量が少ないか極端に多くて色が淡い、出血期間が長いなど

【心脾両虚証】

そんな症状がある人は、

漢方薬(帰脾湯など)を併用しながらお腹(消化器官)を丈夫にさせるとよいでしょう。 中医学理論では、それにより生理の出血量を減少させて貧血症を改善させ、同時に気持ちを落ち着けることで安心して眠りにつけるような脳を育てる助けになると考えます。

【補養心脾、以生気血】

Aさんの場合は、震災前からイライラや便秘、寝汗、夜間尿など更年期障害と思わしき症状も抱えていましたので、

以上を考え合わせて、マッサージの終わりに漢方薬を紹介してみました。

その後、Aさんが病院で漢方薬をリクエストしてくれているとよいのですが

漢方薬は体質や症状に合わせて選ぶことが大切です。

不眠に効く漢方薬は沢山あります。 思い当たる節のある方はお近くの漢方の専門家にご相談されることをおすすめします。

 

 

14日間の旅で、

途中で知り合った人達は、見た目ひ弱なわたしを心配してくれてか、

知らぬ間に実家の両親に安否を伝えてくれていたり、次の宿泊予定地に電話を入れて、その日わたしが無事に宿に着いているかを確認してくれたり、食事をご馳走してくれたり、町を案内してくれたり、

本当に親切にしていただきました。

三陸の海岸線を歩いていて、ふと峠を徒歩で越えたくなってしまって・・・

次の港から松島行きのフェリーに乗るつもりだったのに、距離を見誤って途方にくれていた時は、車の中から小さなお孫さんを連れたおじさんが声をかけてくれました。 あのおじさんとお孫さんとそのご家族はちゃんとご健在なのかしら。

おじさん、ありがとう。 お陰さまで最終便に間に合いました。

わたしは多くの人のやさしさにご恩返しができないまま、今に至ります

 

 

旅から戻ると、

Y男さんは、意外にも穏やかな面持ちでわたしを迎えてくれました。

叱られることを想定していたわたしは、ちょっぴり安心、ちょっぴり拍子抜け。

実はY男さん、学生時代に北海道を目指して旅行に出掛け、一ヶ月間消息不明で捜索願を出されたことがあったそうで!

その事実をわたしが知るのは、Y男さんが他界してから後のことなのですが・・・、

Y男さんったら 「同じ事をしやがって 。」

なんて思っていたのかもしれません。

その代わり、T子さんには未だにお小言をいただきます。

「わたしが盲腸で退院してみたら、書き置きひとつでいなくなって 。」

はい、もうしません

 

 

これから一人旅をしようという若い女性のあなたへ

旅には楽しい分だけ危険もあります。

親切な人もいますが、あなたを傷付けようとする人が現れるかもしれません。 旅の危険は自己責任です。 わたしは運がよかっただけなのかもしれません。

だからきっと、わたしはあなたに一人旅をおすすめすることはないでしょう。

 

 

わたしの友人には 「現地にはなかなか行けないけど、東北のものを買います。」 という人もいます。

今日は<現地の産業の再生に向け、地元の生産拠点を守り廃業を防ぐ目的で某大学の仲介による地域間連携が動き始めた>との記事を目にしました。

小さな善意も寄り集まれば、大きな一歩になるのかもしれません。

わたしも無理なく、出来る範囲で、東北の復興に役立つ何かをしたいと思います。

 

 

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