産後の関節痛
どうして痛いの? ~ それはリウマチ? それとも関節炎??
出産という人生の一大イベントを乗り越えた新ママは、希望に満ち溢れて超ハッピー!
といきたいところですが、現実はそんなに甘くはありません。
赤ちゃんは大人の都合を考えずに夜泣きをするし、お母さんは夜中も頻繁に授乳をしなくてはなりません。
毎日十分な睡眠がとれない上、初めての子育てなら予測不能な出来事にあって不安になったり困ってしまったりで大変です。
それでもかわいい我が子のためと、お母さんはがんばりますが・・・
そんな産後のある日、関節がこわばる、痛い
。
その痛みは、出産後2週間目、4ヶ月目、あるいは産後一年近く経ってからと、発症の時期はさまざまです。 最初は痛みではなく、関節のぎこちなさや朝の関節のこわばりで感じることもあります。
第一子の時はなかったのに、第二子出産後に発症したという例もあります。
発症した患者さんの話によれば、婦人科では問題とされることが少なく、整形外科の受診を勧められることが多いようです。
整形外科では、
まずは慢性関節リウマチの血液検査をしたり、多発性関節炎を疑いますが、多くの場合は原因不明の痛みと説明され、ときには 「精神的ストレスによる痛み」 とか 「ホルモンバランスの乱れによる痛み」 または 「妊娠中毒症・浮腫のせい」 と説明されるケースもあるようです。
中医学では、
産後の関節痛の原因は明らかです。
産後の母体は 血 や 気 がとても不足した状態にあります。
(詳しくは 『辛いのはお好き?』 をご覧下さい。)
関節といえども血液によって栄養されていることは、現代西洋医学も認める事実です。 関節を栄養するはずの血液が足りなくなれば、関節は
「もっと血液をちょうだい。」
とメッセージを出します。 そこに痛みが発生します。
また、気血が関節を十分に滋養できなければ、関節はカクカクとぎこちなくなったりこわばったりしてスムーズな動きが障害されます。
子育てで必至なお母さんには「痛いくらいでないと気付いてもらえないよね」というのが関節くんの本音なのかもしれません。
気血の不足した関節は、ナイーブです。
湿気や寒気の影響を受けやすく、冷たい風に当たった日などに手足の関節や腰などに痛みを発症することもあります。
腕や腰や全身を動かしすぎた翌日にも、関節は敏感に反応します。
まずは 妊娠・出産・授乳 を通して失った気血を十分に補うこと 。
そして冷たい風に当たらない、 体を冷す冷たい飲み物や生物(生魚など)を食べない、 冷たい雨が降る日はなるべく外出しない
などを心がけて、体を冷えや湿気から守りましょう 。
出産後の関節痛は、母体からのお知らせのひとつです。
中医学がお手伝いいたします。
補足
産後の関節痛の中には、慢性関節リウマチ・多発性関節炎・ストレス等が原因していることがあるのも事実です。 慢性関節リウマチならきちんとした治療が必要です。 関節の痛みが日ごとにひどくなるようなら、まずは医師の診察を受けましょう。
産後の体を整える漢方薬については赤堀薬局店頭にてご説明いたします。
赤堀薬局では丁寧なカウンセリングの後に、ひとりひとりのお体に合った漢方薬をお選びします。
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