生理(月経)を知りましょう
<月経期>
月経期は生理(月経)が始まった日から、完全に終わる日
までをいいます。
妊娠が成立しないときの子宮内膜は、一部が壊死して剥が
れ落ちて月経血となって出血します。月経は、高温期を維持し
ていた黄体ホルモンの分泌が止まるために起こる現象です。
理想的な月経は
期間は5日前後、1~3日目に量が多めで(2日目に一番多い)、その後は量が減少します。
月経血の色はやや深みのある赤色で、塊りはなく、生理痛はないか軽いのが正常です。
月経は月に一度の大そうじ
高温期には、受精卵を着床させるために、子宮粘膜は増殖し血液を豊富にため込みます。この血液豊富な粘膜は月に一度、月経期に子宮から洗い出されます。この排出は、次の低温期に始まる新しい内膜の再生を促す意味でもとても大切な働きです。
毎月きれいに大そうじをして、健康な子宮を保ちましょう。
また、子宮内膜症や子宮筋腫がある場合は、月経期だけでなく全期を通しての念入りな大そうじが必要となります。
月経期の上手な過ごし方
・ 冷えから子宮を守りましょう。
× 冷たい飲み物 × 生食 × 露出の多い服装
・ 月経血の排出を促す食材を薄味にして食べましょう。
○ 青魚(イワシ、サンマ、アジ、サバなど) ○ 玉ねぎ・にら・ねぎ・らっきょう
○ 香辛料(シナモン、にんにく、山椒など)
× 甘味の濃い食材 × 動物性脂肪(生クリーム、バター)
・ 病原体の侵入を防ぐために、体を清潔に保ちましょう。
× 水泳、温泉 × 性行為
<低温期>
月経が終わってから、体温が上がるまでの期間をいいま
す。
この時期、卵巣では1個の卵胞が育ち、その卵胞を受け
止めるために子宮は新しい内膜を増殖させてその時を待ち
ます。
理想的な低温期は
期間は7~10日間程で、卵胞は直径18~24mmに育ちます。内膜の厚さは10mm以上になるのが理想的です。
低温期はタマゴちゃんを育て、内膜を作る大切な時
低温期の卵巣は天然の孵卵器です。温めすぎても冷やしすぎてもいけません。
その上、卵胞を育てるためには、卵巣に充分な潤いと栄養を届けなくてはなりませんし、月経期に失った血液をしっかり補って子宮内膜を回復させることも大切です。
思いのほか、養生に注意が多くなるのも低温期の特徴です。
低温期の過ごし方
・ たっぷり睡眠をとりましょう。
・ 体の冷えすぎに気を配ると同時に、体内の温暖化も防ぎましょう。
冷え性の方: × 冷たい飲み物 × 生食 × 露出の多い服装
暑がりの方: ○ すっぽん ○ トマト、キュウリ ○ 鴨肉・あわび
× 香辛料 (唐辛子、にんにく、カレー、キムチなど)
・ 卵胞の発育を助ける食材を食べましょう。
○ アミノ酸が豊富な食材 (肉類、魚類、大豆類など)
○ ビタミンが豊富な食材 (ニンジンなど緑黄色野菜(ビタミンA)、カボチャ(ビタミンE)、レモン(ビタミンC))
○ ミネラルが豊富な食材 (クルミ、牡蠣、レバーなど)
<排卵期>
排卵日は低温相の最後に現われます。
基礎体温が低温期の体温より低い値を示すときが排卵日
とされています。ただ、体温の現われ方には人により幅が
あるため、この排卵日を正確に知ることは困難です。
このため、体温陥落日の前後2日を加えた5日間を排卵
期とします。
理想的な排卵期は
低温期の最後に一段と低い体温を示した後、3日以内に基礎体温が+0.3~0.5℃上昇し高温相に移行します。
排卵時には卵子を通過させやすくするために、おりものの量が増えます。この時期に、タマゴの卵白のように半透明で粘性を帯びたおりものが見られたら、それは排卵のお知らせです。
また病院で治療を受けられている方は、LHホルモンの急上昇(LHサージ)により排卵を予知できます。
飛び出せ! 成熟卵胞に育ったタマゴちゃん!!
低温期に大きく育った卵胞(直径18~24mm)は卵巣から飛び出し、卵管、子宮内へと送り出されます。多嚢胞性卵巣や卵管癒着、子宮内膜症などがある方は、この排卵がスムーズに行われない可能性がありますので、排卵期のケアが重要となります。
妊娠を目指す場合、排卵痛があったり、排卵後の体温上昇に4日以上を要する方は、その対策も必要となります。
排卵期の過ごし方
・ そうじや散歩などをして、軽く体を動かしましょう。
・ 香りの強い食材を食べましょう。
○ 香味野菜 (セロリ、三つ葉、春菊、香菜など) ○ 柑橘類
○ ハーブティ (ミント、ジャスミン、ラベンダー、ローズ、ハトムギ茶など)
× 甘味の濃いもの × 塩味の濃いもの
<高温期>
体温が上がり始めてから、次の月経が始まる直前までを
いいます。
黄体ホルモンの作用で、子宮内膜はたっぷりと栄養を含
んだ血液に満たされ、受精卵を受け止める準備をします。
理想的な高温期は
基礎体温は低温期より+0.3~0.5℃上昇し、そのまま12日間ほど維持されます。イライラや憂鬱感などを感じずに、心穏やかに過ごせることが大切です。
タマゴちゃんは暖かなふかふかベッドの子宮内膜が大好きです
子宮内膜は高温期に栄養に富んだ血液を充満し、その厚さは10mm前後までに増殖します。温かでフカフカな子宮内膜は受精卵の着床を維持しやすく、妊娠を目指す女性にとっては必要不可欠な条件です。
この時期、途中で体温が下がったり、胸の張りやイライラなどが顕著に見られる場合は、子宮内膜に変調をきたし、受精卵がこぼれ落ちてしまうこともあります。
高温期の過ごし方
・ イライラしたら、積極的に体を動かしましょう。
・ 憂鬱になったら、散歩やウィンドショッピングなどをして気分を変えましょう。
・ 香りの強い食材やすっぱい食材を食べましょう。
○ 香味野菜 (セロリ、三つ葉、春菊、香菜、紫蘇など)
○ みかん、オレンジなどの柑橘類 ○ 梅干し ○ 黒酢
○ ハーブティ (ミント、ジャスミン、ラベンダー、ローズ、ハトムギ茶など)
× 甘味の濃いもの × 塩味の濃いもの
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